規模や費用が小さくてもおもいは大きいお葬式

【セルフ葬儀】業者に頼らず自分達が自力で行う家族葬は可能なのか?

はじめに

最近、葬儀業者に頼らず家族が完全に自力で行う「セルフ葬儀」「セルフサービス葬儀」の時代はやってくるのか?について考えたりしています。

また過去に、お客様より「自分たちが自力で葬儀を行う事は出来るのか?」と聞かれたこともあります。

葬儀の一部を業者に任せる「セミセルフ」な葬儀プランはネットで調べると、ちょこちょこと出て来てはいます。

こちらでは完全に自力でお葬式を行う「セルフ葬儀」は可能なのか?について書いていきます。

セルフ・セミセルフ葬儀とは

セルフで行うお葬式とは、葬儀社に頼らず自分達家族だけで施行するお葬式です。

インターネットでは、

  • セルフ葬儀
  • セルフサービス葬儀
  • DIY葬儀
  • 自力葬儀

とありますが、言い方が違えど中身や考えは同じものとなります。

セミセルフ葬儀完全に自力で行うのではなく、必要な物品やサービス・自力では行えない業務だけを業者に依頼し、葬儀の案内スタッフを依頼せず、家族で参列者や宗教者(お寺さん)の接待や案内を行います。一部葬儀業者を介しているため「激安か?」といわれればそうでは無く、そこまでセルフなイメージでもないです。
完全セルフ葬儀必要な物品や宗教者、などを全て自分で手配し実現すれば割安で葬儀を行えるといえます。(※物品の仕入れ次第)

完全セルフ葬儀は可能なのか?

結論をいえば「不可能ではない」「不可能に近い可能」といえます。

セルフ葬儀やDIY葬儀には問題点や課題(やる事)がたくさんあります。

一般的に葬儀では、

  • 霊柩車
  • 仏具や物品の準備
  • 葬儀を行う場所
  • ご遺体の処置
  • 司会者
  • セレモニースタッフ
  • 役所への手続き
  • 寺院の手配

などのサービスを葬儀社が提供し、その対価として料金をいただいております。

自力で準備を行う難易度を、最大★5つとして解説していきます。

・霊柩車(難易度★★★)

実は霊柩車や寝台車は家族で搬送する場合は必要ありません。葬儀業は事業となり、ご遺体は貨物扱いになるため陸運局で緑ナンバーで8ナンバーのナンバープレートを申請しないといけませんが、死亡診断書を手元に持っていれば、自分たち(家族)の自家用車で搬送する場合は「違法ではない」のです。

ハイエースやアルファードなど大型の自家用車であれば搬送できなくはないですが、ストレッチャーや専用のレールが付いていない分、車両にご遺体を載せるのにのには苦労するといえます。

しかし、病院や施設・警察署からの搬送の際、自家用車にそのまま故人様を乗せるとなると、通報はなくともかなり怪しまれますし、止められる可能性もありますので、事前に病院・施設・火葬場には確認しておかないといけません。

また、タクシーや介護タクシーでのご遺体の搬送は違法となり逮捕されます。

われわれ葬儀社はご遺体をストレッチャーに乗せる際、故人様が見えないように専用の布団でお包みして搬送を行います。

・仏具や物品➀(難易度★★)

仏具や物品には、

  • 線香・ローソク
  • 香炉・花立て・燭台・経机
  • 仏衣
  • お棺
  • お花
  • 骨壺

がありますが、これらは「楽天市場」や「AMAZON」などインターネットで簡単に揃います。花屋さんはいくらでもありますから大丈夫です。

ほとんどの火葬場(斎場)ではお棺に故人様を納めておかないと火葬が行えなかったり、火葬場に到着した際にご遺体がそのままの状態であれば、斎場のスタッフがビックリすると思いますので納棺はしておくべきです

物品②(難易度★★★)

「ドライアイス」と「遺影写真」は少し手間がいります。

ドライアイスはネット通販されていますが、亡くなってから通販は無理なので、近くの氷屋さんで小売りをしてくれる場所を事前に探さなくてはいけません。(※ドライアイスは必ず必要です。)

季節にもよりますが、真夏の時期ではドライアイスをあてずに放置しておくと、ご遺体の損傷(腐敗)の進行速度がとても速くなります。

遺影写真はネットでも即日に加工してくれる所がありますが、お写真(原本)をスキャンして送るかスキャナーが無ければ直接業者に持って行かなければなりませんが準備できなくはないです。額縁はネットで購入できます。

・葬儀を行う場所(難易度★★)

自宅で行えばよいです。スペースにそこまで余裕が無くても何とかなるものです。各葬儀社のプランには会館使用料もかかりますので、自宅でお葬式を行うと費用を抑えることができます。

・ご遺体の処置(難易度★★~★★★★★)

故人様の状態により、難易度が大幅に変わってきます。経験上「老衰」が一番状態がいいといえますが、病気や急死(心筋梗塞・脳梗塞・ガン)や肝臓の病気で腹水が溜まっていたりする場合は、適切な処置を行わないと状態がますます悪化します。家族に看護師さんがいれば強みとはいえますが、生きている方とご遺体では処置の方法が根本的に違いますので知識が必要です。ご遺体の状態が悪いと、ドライアイスをあてる場所もかなり重要になります。

・司会者(難易度★★)

よほど参列者が多くない限り、宗教者が焼香をするタイミングで声をかけてくれる場合が多いです。少人数の家族葬であれば司会者がいなくても問題はありません。

・セレモニースタッフ(難易度★★★)

こちらも少人数の家族葬であれば何とかなります。

・役所への手続き(難易度★★~★★★★)

亡くなられたら、故人様の住所を登録している役所へと連絡を行い、火葬の日時の予約を行います。死亡診断書の左側が死亡届になっていますので、必要事項を記入・捺印し提出します。冠婚葬祭では24時間365日電話受付を行っている所も多いですが、火葬の予約で夜間はネット予約しか受け付けていない所も増えてきていますので要注意です。ネット予約をするのにも事前にIDやパスワード登録が必要です。

・寺院の手配(難易度★~★★★)

付き合いのある宗教者がいれば電話一本で手配が可能ですが、付き合いが無く探さないと行けない場合は手間がかかります。最近では手数料無料で宗教者を手配してくれる業者もありますので、ネットで調べれば出て来たりします。

・総合難易度★★★★

平均難易度は★★★くらいですが、総合的には★★★★くらいでしょう。なぜなら、亡くなる前に準備を行わないといけないということと、ある程度葬儀の流れや知識がないと難しいからです。実際に葬儀業経験者以外で「完全セルフ葬儀」「自力葬」を行った方はいるのでしょうか?もしいたら、お話を聞いてみたいです。

そして、費用面です。

物品の仕入れ金額次第では、下手するとセルフでも葬儀社に依頼するのもそこまで金額の差が無いかもしれません。

直葬で最低限の物品だけでいいという方にはいいかもしれません。

  • 搬送の車
  • 葬儀を行う場所
  • ご遺体の処置
  • ドライアイス
  • 役所への手続き

で済みます。

セルフ葬儀のメリット・デメリット

メリット

メリットは物品の仕入れが上手くいけば安い費用で葬儀を行えますし、自分達(家族)だけでお葬式を行うため思い出話にもなります。

デメリット

事前に物品を仕入れたり、葬儀の知識や流れを頭に入れておかないと難しいといえます。分からない事があっても葬儀社スタッフがいないので頼れません。

セルフ葬儀について無料で1から教えてくれる葬儀社は無いと思いますので、こちらのページを参考にして頂けたらと思います。

セルフ葬儀の費用について

自力で葬儀を行う分、やりがいや一生忘れることのない思い出になると思います。

しかし、どれくらいの費用がかかるのか気になりますよね。

どのようなお葬式を行うかによりますが、仏式で二日間の一般的な家族葬の場合のおおまかな費用をご紹介致します。

必要物品の料金
寝台車・霊柩車自家用車に乗棺できなくは無いですが、葬儀社に依頼することになるかと思います。お迎え・出棺で30,000円~50,000円程度が必要です。
役所への手続き自分達で記入し役所へと提出できます。0円
仏具・物品経机・線香・蝋燭・お鈴などインターネットや葬儀社にて購入した場合は10,000円~20,000円程度。
棺桶楽天ショップやAmazonで購入でき、一般的なお棺であれば送料込みで20,000円~30,000円程度。
会館使用料自宅であれば0円
火葬料金各市町村によって違います。公営の火葬場(斎場)であれば10,000円~20,000円程度。
ドライアイス近くの氷屋さんなどを探しましょう。氷では無くドライアイスをオススメします。10kg(5,000円~10,000円)、20kg(10,000円~20,000円)
案内スタッフお寺さんが焼香のタイミングを教えてくれます。0円
司会者家族だけで葬儀を行う場合は必要ありません。0円
祭壇のお花横幅や豪華さによります。自分達で祭壇を作成するなら花材費用のみ、花屋さんに依頼するのであれば30,000円~50,000円程度。
寺院への御布施一般的な相場であれば150,000円~30,0000円程度。
合 計
490,000円

ざっと計算しましたが、寺院への御布施によって大幅に変化します。

無宗教や直葬など宗教者を呼ばないケースでは割と安い費用で葬儀を行えると感じましたが、物品をインターネットや葬儀社など自分で仕入れるとなるともう少し高くなるかもしれません。

セルフ葬儀の流れ

こちらでは仏式(仏教)で家族のみの参列、一般の参列者が訪れない場合の葬儀の流れをご案内いたします。

葬儀で必要な物品を事前にインターネットなどで揃えておく。

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お亡くなりになられたら、死亡診断書を受け取り自家用車で搬送。(※事前に病院・施設や火葬場に自家用車でのご遺体搬送が可能かどうか要確認)

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自宅もしくはお決まりの場所へご安置し、ご遺体にドライアイスをあてて必要であれば処置を行う。

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火葬場・斎場へと電話を行い、火葬の空き状況や日時を決めて予約します。そして、死亡診断書の左側の死亡届の欄に必要事項を記入し、役所へと提出・手続きを行います。(※この際、火葬料金を支払う)

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宗教者(お寺様など)の手配を行い、お葬式の日時を正確に伝え、お布施の金額なども確認をしておく。

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通夜式の準備をします。故人様をお棺へと納め、葬儀を行う部屋へ安置し必要であれば祭壇や机に仏具を並べ、座布団や椅子・焼香の準備などを行います。

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宗教者が来られたら、お茶などを出しお接待を行いお布施をお渡しする。そして、焼香を行うタイミングなどを打ち合わせし通夜式となります。宗教者が帰られるときは玄関先でお見送りをしましょう。

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葬儀告別式の準備を同じような形で行い、宗教者との打ち合わせなどを行います。出棺がスムーズに進むように火葬場へと同行される方の自家用車も確認をしておきます。葬儀告別式が終了したら、お棺のフタを開けて副葬品(愛用品や好きだった飲食物)・お花などを納めて出棺の準備を行います。

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お棺を載せる車両まで家族で運び、車へと乗棺します。ハイエースやアルファードなどのワンボックスカーでしたら可能です。(※助手席、後部座席をフラットにしておく。)そして、予約した火葬時間に合わせて斎場へと向かいます。

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火葬場では斎場スタッフと宗教者の指示に従い焼香し、火葬炉へと入棺となります。お骨上げ(収骨)の予定時刻は斎場のスタッフが教えてくれますので、予定時刻までに余裕があれば食事などを行います。

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収骨の時間までに斎場へと向かい、スタッフの指示によりお骨上げとなります。※斎場によっては骨壺を販売している所がありますが、事前に購入しておくことが無難です。

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お骨上げが終了しましたら、すみやかに自宅へ戻り初七日法要となります。机などに故人様の遺骨や遺灰が入った骨壺を安置しお寺様にお勤めをしてもらいます。初七日法要が終了しましたら葬儀の次第が全て終了となります。

完全なセルフ葬儀ではこれらを全て喪主や家族のみで行います。葬儀社に依頼すればこれらの全てを行ってくれます。

これらのサービスや物品の準備の対価(仕事)が葬儀プランの料金となります。

セルフ葬儀のまとめ

完全セルフ葬儀を「ユーザー車検」に例えると、自分で整備を行い陸運局に車を持ち込み車検を通すということです。私もユーザー車検は何度か経験ありますが、不備があった場合は業者に整備してもらってから陸運局に持ち込みました。「セミセルフ」車検ですね。今は手間を考えれば業者に依頼した方が楽だと思っていますのでユーザー車検はしておりません。

セルフ葬儀も同じで、完全セルフ葬儀となれば手間がとてもかかり、忙しく大変だといえます。

そのために私たちがいますからね。。。

もし、セルフ葬儀が普及し当たり前になれば葬祭業は全滅ですね。

セミセルフの葬儀は安ければ多少は流行るのでしょうけど、そこまで劇的に安くはならないでしょう。完全セルフ葬儀は、不可能ではありませんが難易度がとても高いといえますので流行らないといえます。

結局は寝台車・霊柩車・ドライアイスなどの手配を葬儀社に頼ることになる可能性が高いといえます。

ネット上で「セルフで葬儀を行うから費用が抑えれる」というのを見つけても、内容や費用は調べておいたほうがよいと思います。

フローリーではセルフで葬儀を行わなくても安い料金で葬儀を施行しておりますので、見積もりだけでもいかがでしょうか?

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公開日 2021年8月17日|最終更新日 2022年1月24日

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