【2026年9月更新】
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葬儀の知識

DIY葬儀・セルフ葬儀は業者に頼らず自力で行うことは可能なのか!?

一級葬祭ディレクター/中原優仁【記事監修】厚生労働省認定
一級葬祭ディレクター/中原優仁

DIY葬儀・セルフ葬儀について

昨今より「DIY葬儀」「セルフ葬儀」が少しだけ話題になっていたりしますが、葬儀業者に頼らず遺族が完全に自力で行うことははたして可能なのか!?

また、その時代はやってくるのか!?

過去にお客様より「自分たちが自力で葬儀を行う事は出来るのか?」と聞かれたこともあります。

葬儀の一部を業者や寺院に任せるセミセルフ的な葬儀はネットで調べるとちょこちょこあったりし、DIY葬儀の本まであったりします。

こちらでは実際の葬儀屋が詳しく解説していきます。

DIY葬儀・セルフ葬儀とは

DIY葬儀とは葬儀を業者に頼まず、遺族だけで自力で行ってしまおうという形式です。

一部で「セルフ葬儀」と呼ばれています。

  • 病院までのお迎え
  • ご安置
  • 役所への手続き
  • ご遺体の処置
  • 物品の仕入れ
  • 出棺・火葬・骨上げ

これらの全てを自力行うことが必要です。

一方で、「完全に自力ではなくできない部分をお手伝いします」「DIY葬儀は完全に自分たちで行わないといけない決まりなんてありません」という業者もあったりしますが、こちらはDIY葬儀でもセルフ葬儀でもなく葬儀社が普段行っていることと同じです。

手伝ってもらう分には費用がかかりますので「葬儀社に頼らず自分たちで葬儀を行いませんか?」といったうたい文句には注意が必要です。

DIY葬儀は本当に可能なのか!?

結論から言うと可能なケースもありますが、非常に難しいです。

むしろ辞めておいた方がよいというのが私の結論です。

DIY葬儀やセルフ葬儀を行う上で、自分たちでできることもあれば大きな壁もたくさんあります。

やらなければならないことや、課題点の難易度をご紹介します。

自力で準備を行う難易度を、最大★5つとして解説していきます。

霊柩車の手配(難易度★★★)

実は霊柩車や寝台車は家族で搬送する場合は必要ありません。

葬儀業は事業となりますので、ご遺体は貨物扱いになるため陸運局で緑ナンバーで8ナンバーのナンバープレートを申請しないといけませんが、死亡診断書を手元に持っていれば自家用車で搬送することは違法ではありません。

ハイエースやアルファードなど大型の自家用車であれば搬送できなくはないですが、ストレッチャーや専用のレールが付いていない分、車両にご遺体を載せるのにのには苦労するといえます。

しかし、病院や施設・警察署からの搬送の際、自家用車にそのまま故人様を乗せるとなると怪しまれますので、事前に病院・施設・火葬場には確認しておかないといけません。

また、タクシーや介護タクシーでのご遺体の搬送は違法となり逮捕されます。

葬儀社はご遺体をストレッチャーに乗せる際、故人様が見えないように専用の布団でお包みして搬送を行います。

ご遺体のご処置(難易度★★★★)

病院や施設でもある程度処置はしてくれますが、ご遺体の状態が芳しくない場合や、安置日数が長くなると体液の漏出があったりします。

綿花を鼻や口に詰め、ドライアイスも適切な場所にあてないと状態がより悪化します。

そんな場合、葬儀社でも納棺師を手配し、処置をプロに任せるケースがほとんどです。

仏具や物品の仕入れ(難易度★★★)

  • 仏具類▲
  • ドライアイス◎
  • 遺影写真▲
  • 仏衣▲
  • お棺◎
  • お花▲
  • 骨壺◎

これらは「楽天市場」や「AMAZON」などで「DOY葬儀セット」的な物品が売られていますので簡単に揃います。

必要であれば仏具もネットで、お花は花屋さんで購入すれば問題ありません。

お棺は故人様の慎重に合わせて普通サイズか、大きいサイズかを選ぶ必要があります。背丈の高い方を通常サイズに納めると蓋が閉まらなかったり、納めることが困難なケースもあります。

ほとんどの火葬場(斎場)ではお棺に故人様を納めておかないと火葬が行えなえませんので、お棺には納めておかないといけません。

遺影写真ですが、写真屋さんにデータや原本を持っていけば、その日に作成できますし葬儀後に作成しても構いません。

問題はドライアイスです。

特にご遺体の状態が芳しくなく、夜中に亡くなられた場合ドライアイスの調達は葬儀社でなければほぼ無理でしょう。

葬儀社は基本的にご遺体を安置した時点でドライアイスを最低10kgほどあてがいます。

ご安置や葬儀を行う場所(難易度★★)

自宅で葬儀を行えば、スペースにそこまで余裕が無くても何とかなります。

しかしマンションやハイツ・団地の場合、エレベーターが無かったら階段でご遺体の搬送を行うため人手が必要です。

特に旧規格の団地の5階まで階段でとなると、我々でも気合いが必要です。

役所への手続き(難易度★★★)

冠婚葬祭の受付は24時間365日大丈夫ですが、昨今では火葬場の予約がネット予約の場所がどんどんと増えています。

ネットでしか予約できない火葬場もあれば、日中であれば役所に行けば予約できるところもあります。

各自治体により異なりますので事前の確認が必要です。

ネット予約が必要な火葬場では事前にIDやパスワードを登録しておかないとログインできません。

お坊さんの手配(難易度★★)

菩提寺があれば電話一本で大丈夫です。

無宗教であればお坊さんは呼ばないですし、創価学会友人葬であれば流れが決まっているので、導師に焼香のタイミングを確認しておけばよいです。

お坊さんを呼びたいけど付き合いがない場合はネットで「寺院紹介」などで検索すると紹介してくれる業者がたくさんあります。

スタッフや司会者(難易度★★)

DIY葬儀に興味のある方は、直葬であったり身内だけの家族葬のケースが多いと予想していますので必要ないかもしれません。

ただし火葬場へ入場の際、民間委託の火葬場であれば全て案内をしてくれるケースもありますが、地方の斎場であればスタッフが手伝ってくれないケースもあったりするのが現状です。

出棺(難易度★★★)

自家用車にお棺ごと載せないといけませんので、人手も必要ですし大き目の車両が必要です。

軽自動車の霊柩車もありますが、ストレッチャーやお棺を載せるためのレールが付いているから簡単に載せることが可能なのです。

お骨上げ(難易度★)

お骨上げは予定時刻に向かえばスタッフが案内してくれますので心配はありません。

総合難易度★★★★

この記事を書き上げて思うことが、完全に自力で行うのは無理だろ・・・が正直な感想です。

私は葬儀社なので「このくらいなら可能だろ」と甘めに星を付けましたが、実際の所かなり難しいと思います。

最もシンプルな直葬でも専門的知識がなければ難しいと感じますし、きちんとした葬儀を行うとなれば葬儀社の知り合いに手伝ってもらったり、一部を業者に任せない限り不可能に近いと感じます。

そうなってくるとDIY葬儀でもなんでもありません。

DIY葬儀のメリット・デメリット

完全に自力で施行することができれば費用を抑えることができることがメリットです。

デメリットは段取りが非常に面倒なことです。

下手すると葬儀どころじゃなくなる可能性が大です。

セルフ葬儀の費用について

ここまで書くとDIY葬儀は難しいのですが念のためざっくりと費用を。

必要物品の料金
寝台車・霊柩車自家用車に乗棺できなくは無いですが、葬儀社に依頼することになるかと思います。お迎え・出棺で30,000円~50,000円程度が必要です。
役所への手続き自分達で記入し役所へと提出できます。0円
仏具・物品経机・線香・蝋燭・お鈴などインターネットや葬儀社にて購入した場合は10,000円~20,000円程度。
棺桶楽天ショップやAmazonで購入でき、一般的なお棺であれば送料込みで20,000円~30,000円程度。
会館使用料自宅であれば0円
火葬料金各市町村によって違います。公営の火葬場(斎場)であれば10,000円~60,000円程度。
ドライアイス近くの氷屋さんなどを探しましょう。氷では無くドライアイスをオススメします。10kg(5,000円~10,000円)、20kg(10,000円~20,000円)
案内スタッフお寺さんが焼香のタイミングを教えてくれます。0円
司会者家族だけで葬儀を行う場合は必要ありません。0円
祭壇のお花横幅や豪華さによります。自分達で祭壇を作成するなら花材費用のみ、花屋さんに依頼するのであれば30,000円~50,000円程度。
寺院への御布施一般的な相場であれば150,000円~30,0000円程度。

完全に自力で直葬であれば総額10万円~20万円程度ではないでしょうか。

お坊さんを呼んだり、東京都など火葬料金が高い場合はさらに費用がかかります。

セルフ葬儀の流れ

こちらでは仏式(仏教)で家族のみの参列、一般の参列者が訪れない場合の葬儀の流れをご案内いたします。

葬儀で必要な物品を事前にインターネットなどで揃えておく。

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お亡くなりになられたら、死亡診断書を受け取り自家用車で搬送。(※事前に病院・施設や火葬場に自家用車でのご遺体搬送が可能かどうか要確認)

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自宅もしくはお決まりの場所へご安置し、ご遺体にドライアイスをあてて必要であれば処置を行う。

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火葬場・斎場へと電話を行い、火葬の空き状況や日時を決めて予約します。そして、死亡診断書の左側の死亡届の欄に必要事項を記入し、役所へと提出・手続きを行います。(※この際、火葬料金を支払う)

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宗教者(お寺様など)の手配を行い、お葬式の日時を正確に伝え、お布施の金額なども確認をしておく。

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通夜式の準備をします。故人様をお棺へと納め、葬儀を行う部屋へ安置し必要であれば祭壇や机に仏具を並べ、座布団や椅子・焼香の準備などを行います。

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宗教者が来られたら、お茶などを出しお接待を行いお布施をお渡しする。そして、焼香を行うタイミングなどを打ち合わせし通夜式となります。宗教者が帰られるときは玄関先でお見送りをしましょう。

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葬儀告別式の準備を同じような形で行い、宗教者との打ち合わせなどを行います。出棺がスムーズに進むように火葬場へと同行される方の自家用車も確認をしておきます。葬儀告別式が終了したら、お棺のフタを開けて副葬品(愛用品や好きだった飲食物)・お花などを納めて出棺の準備を行います。

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お棺を載せる車両まで家族で運び、車へと乗棺します。ハイエースやアルファードなどのワンボックスカーでしたら可能です。(※助手席、後部座席をフラットにしておく。)そして、予約した火葬時間に合わせて斎場へと向かいます。

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火葬場では斎場スタッフと宗教者の指示に従い焼香し、火葬炉へと入棺となります。お骨上げ(収骨)の予定時刻は斎場のスタッフが教えてくれますので、予定時刻までに余裕があれば食事などを行います。

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収骨の時間までに斎場へと向かい、スタッフの指示によりお骨上げとなります。※斎場によっては骨壺を販売している所がありますが、事前に購入しておくことが無難です。

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お骨上げが終了しましたら、すみやかに自宅へ戻り初七日法要となります。机などに故人様の遺骨や遺灰が入った骨壺を安置しお寺様にお勤めをしてもらいます。初七日法要が終了しましたら葬儀の次第が全て終了となります。

完全なセルフ葬儀ではこれらを全て喪主や家族のみで行います。葬儀社に依頼すればこれらの全てを行ってくれます。

これらのサービスや物品の準備の対価(仕事)が葬儀プランの料金となります。

DIY葬儀・セルフ葬儀まとめ

完全に自力での葬儀はほぼ不可能に近いです。

楽天やアマゾンで「DIY葬儀セット」が販売されており、ガイドブックも付属していたりしますが、もしお手伝いをするならこちらといったように、葬儀社に導線を引き葬儀社からバックをもらうアフィリエイト的な感じに思います。

お迎え用寝台車や出棺用霊柩車を依頼すれば別費用ですし、案内スタッフや司会・ご遺体の処置を依頼すればもちろん費用がかかりますし、総額費用はそこまで変わらないと思います。

葬儀社に完全に頼らず、自分たちで頑張って見送ってあげることができたという達成感はもしかすると得れるのかもしれません。

おそらくDIY葬儀は流行らないですし、余計な時間をさくなら少しでも故人様の近くでお線香をあげたり、声をかけてあげたりなどお別れに時間を費やした方がよいというのが個人の見解です。

もしご検討の方がいらっしゃれば、本当に内容を確認し注意が必要です。

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