【2025年1月更新】
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葬儀の知識

葬儀や仏壇・お墓などに造花をお供えするのはアリか?ナシか?

一級葬祭ディレクター/中原優仁【記事監修】厚生労働省認定
一級葬祭ディレクター/中原優仁

はじめに

昨今ではインターネットや街のお花屋さんにおいても造花が売られていたりします。

昔から造花は売られていましたが時代の流れとともに、明らかにニセ物という造花から、現在では本物と見間違う程の造花に進化しており上の画像も造花になります。

こちらでは葬儀や法要・仏壇・お墓参りなど弔い事で、造花を飾る・供えるのはアリか?ナシか?についてご紹介したいと思います。

造花とは?また他の加工花について

造花には紙製・布製・ポリエステル製などのものがあり、主流はポリエステルやポリエチレンを原料としたお花や葉っぱ(グリーン)を造花といいます。

昨今では「アーティフィシャルフラワー」と呼ばれていたりします。

ソープフラワーも造花です

ソープフラワー

ソープフラワーと呼ばれる石鹸で出来た造花もあり、アロマの香りや石鹼の香りなどいい匂いがすることが特徴です。

ソープフラワーはシャボンフラワーとも呼ばれていて、泡立ちはしますが石鹸としての機能にはあまり期待できず、見た目から主に観賞用として販売されていることが多いです。

手洗いや身体を洗ったりするためには作られていないようです。

ドライフラワーとは違うの?

「ドライフラワー」というお花を聞いたことがありますか?

・ドライフラワーとは

ドライフラワー

本物のお花や葉っぱ、果実などを乾燥させてインテリアなどの装飾や観賞用のお花です。お花の色合いは生花に比べ色褪せていますが、それがいいということで流行っていたりします。

プリザーブドフラワーについて

・プリザーブドフラワーは

プリザーブドフラワー

ドライフラワーの一種ですが、特殊な液体を浸しドライフラワーよりも長く保存でき、見た目が色褪せもなく生のお花に近いお花になります。

「ドライフラワー」「プリザーブドフラワー」は本物のお花を材料としているため造花ではありません。

造花はどこで買う?

造花(アーティフィシャルフラワー)はダイソーやセリアなどの100均でも販売しておりますが、安いので見た目がよいとはいえません。あきらかに偽物感がありますが、コスパ重視の方にはオススメです。

インターネットやオシャレなお花屋さんなどで一輪500円以上の物は割とリアルであったりします。原材料は同じですが本物に近い見た目をしているため少し高価になります。

葬儀の祭壇に造花を使っている所はある?

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葬儀において、生花祭壇に葉っぱなどのグリーン物に造花を使用するケースは多く見られますが、生花祭壇メインを造花で飾っている祭壇は見たことがありません。供花(盛花)においてもグリーン物だけ造花というケースは多くあります。

しかし、病院の霊安室で葬儀の祭壇のように飾りつけをしている所がたまにありますが、その場合は造花を使用している所がほとんどです。

葬儀の祭壇に造花はアリ?ナシ?

葬儀社目線ですが個人的にはナシです。

グリーン物(葉っぱ)は別によいと思いますが、生花は副葬品としてお棺の中に納めます。造花はプラスチックなので納めることができません。

しかし、お客様が費用を抑えたプランを選択しお花が何もない場合はお客様の了承を得て造花で少し飾ってあげるのはアリだと思います。造花は棺には入れませんので、何年も使い回しができます。

祭壇のお花は、見た目の華やかさもそうですが、故人様へのお供え物となります。お供え物に造花を使用するのは葬儀社的にどうなのか?という意見もありますが、葬儀費用を抑えることが出来るのであれば「造花でいい」というお客様も多くいらっしゃるかと思います。

お客様の了承が無ければ詐欺だと感じます。

プランに生花祭壇と記述していたり、割と高い葬儀費用にも関わらず祭壇に造花を使用している場合は詐欺に近いと思います。

お客様の了承や納得を得ているのであれば問題ないとは思いますが、葬儀の祭壇に造花の使用は基本的にはよくないと感じます。

仏壇やお墓の造花使用について

仏壇やお墓に造花の仏花を飾っている方は多くいます。

  • 身体が不自由でお花を買いに行けない
  • 実家が空き家で自分たちは遠方に住んでいる
  • お金が割とかかる・・・
  • 入れ替えが面倒。。。

など理由はさまざまです。上記3つの理由は仕方がないといえますが、入れ替えが面倒というケースではお盆やお彼岸・命日など年に数回だけでも生花をお供えしてあげることがよいと思います。

お墓では造花が飛ばない工夫を!

造花に関わらず生花の仏花も風が強い日などは飛んで転がっていたりします。

対策としては花入れの上に石を置き固定したり、仏花や造花の足元におもりや石などをくくりつけて固定するとよいでしょう。

特に造花は軽いですし水も入れませんので非常に不安定な状態なので飛んでいく以外にも向きが変わるケースも多くあります。飛んだものが他のお墓に転がっていたりすると迷惑なので飛ばない工夫はしておきましょう。

造花を使用するメリット・デメリット

造花のメリット
  • お花の手入れが不要
  • 花粉などアレルギーの心配なし
  • 一度の購入でかなり長持ちする
  • 最近の造花はリアルで本物に見える

こちらがメリットといえます。

特に年配の方で、お墓参りや仏壇のお花の入れ替えなど頻繁に出来ない場合は造花は非常に役立ちます。

造花のデメリット
  • 作りものなのでありがたみがない
  • 本物のお花はお金がかかる
  • 親戚などに不謹慎だと言われる可能性がある

デメリットは造花ではありがたみや、ご先祖様・故人様に対しての供養をおろそかにしてしまうという面です。

仏壇やお墓で使用する仏花型の造花は一度購入すると、何年も使用できますので非常にコストパフォーマンスがよいです。また、水やりも不要で菊やユリなどのお花は本物のお花の場合、花粉や花に付着した薬剤(殺虫剤)などにより、手が荒れたりかぶれたりもしますので造花であれば安心です。

レプリカは造花だけではない

作り物には造花だけではなく「電気線香」「電気ローソク」「果物」「仏飯(御膳)」「団子」「盆菓子」など、仏事でのお供え物にはレプリカや食品サンプルが売られています。

造花と電気線香・ローソクはお客様の家でも良く見られますが、果物や仏飯など食べ物に関してのレプリカを使用している方はそこまでいらっしゃいません。食べ物をレプリカ(オモチャ)でお供えしてしまうとバチが当たるという意識があるのでしょう。

造花の使用まとめ

年配の方や身体が不自由な方はアリだと思います。

水の入れ替えや買い替えなどを頻繁に行うことが困難となるため、有りというより仕方が無いといえます。造花に関わらず、線香・ローソクなど火の元も、特に年配で身体が不自由な方であれば火事の危険性が増したりもします。

造花や電気の線香・蝋燭は実際使用している方も多いですが、食べ物(食品サンプル)をお供えしている方は実際に見たことがありません。年配の方や身体が不自由な方は「本当はレプリカを使用したくない」とは思っているはずで、食べ物は自分自身も食すため本物を供えておられます。

食べ物に関しては〇〇は供えてはいけないなどの決まりは無いですし、食品サンプルをお供えするくらいなら、自分が食べるものや自宅にある物をお供えしてあげればいいのです。

遠方に住んでいる方も仕方が無いといえます。

仏壇やお墓がある地元ではなく、遠方に住んでいる方の造花の使用も仕方が無いといえます。

仕事や家庭の事情により地元(実家)を離れる方も多いです。しかし、造花などをお供えする分、まだご先祖様の供養の気持ちがあるのかなと思います。

しかし、仏壇やお墓が放置状態になっているということが社会問題にもなったりしていますので、そうなると予想出来るようであれば、早いうちに墓じまいやご先祖様も含め永代供養された方が良いのかなと思います。

「きちんと供養したいけど難しい」という場合は帰省した時だけでも、しっかりと供養してあげればよいと思います。

ただ単に、面倒という方は無しだと思います。

若くて元気な方で、仏壇やお墓への供養が面倒という方も多いと思います。

少し答えの方向が違うかもしれませんが、仏壇がホコリまみれ、お墓が鳥のフンや草が生い茂っているなど良く見かけます。中には管理をする人がいないという場合もありますが。

管理が出来る状態にあるにも関わらず、行わないという場合は「もう少し頑張った方がいいんじゃないか・・・」と思ってしまいます。面倒で常にお墓や仏壇に造花を供えるというのは辞めて、お彼岸やお盆、命日など年に数回くらいは生花を供えてあげましょう。

風習や文化の薄れもありますが、管理が面倒という場合はもう少し頑張っていただき、管理が面倒でしたくないという場合は仏壇やお墓を手放し、お寺様などに供養を任せる永代供養という方法もあります。

補足ですが「金銭的な問題」もあるかと思います。お供え物に費用をかけることができないという方もいらっしゃるかと思いますが、その場合は何もしないよりは造花やレプリカなどで見た目だけでも華やかにという場合はよいといえます。お供え物は品物の良し悪しではなく「供養をしてあげたい」という気持ちが大切ですから。

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