【2025年2月更新】
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リアルなご質問

お布施は高すぎる?払えない場合は?また少ないと言われた時の対処方について

一級葬祭ディレクター/中原優仁【記事監修】厚生労働省認定
一級葬祭ディレクター/中原優仁

はじめに

葬儀の打ち合わせの際に「御布施はいくら払えばいいの・・・?」という質問はよくありますが、稀に

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住職にお布施が○○万円って言われたんだけど高すぎる。。。

というような意見もあったりします。正直高すぎて払いたくないという方もいれば、払えないという方もいます。中には「御布施が少ないと言われた・・・。」というケースだってあります。

御布施に巡ってのトラブルはよくあり、葬儀社への相談もあるあるです。こちらでは御布施が高い場合どうればいいのか?について詳しくご紹介したいと思います。

御布施って高いの?金額はいくら?

御布施の金額についてはこちらでも簡単に書いていますが葬儀社から見て案外安いと思う場合もあれば、少し高いなという場合もあります。

結論をいえば寺院(宗教者)によって異なります。

○○宗であれば一律ということではありません。

御布施は15万円の場合もあれば100万円の場合もあり、100万円の場合は特殊なケースなのでそれを除けば20万円~35万円くらいが相場です。葬儀社から見て15万円なら安いと思い、20万円~35万円なら普通、40万円なら少し高い、50万円~になると結構高いなと感じます。

お布施の差は何なのか・・・?

一例をあげると、

  • 寺院の格式(寺格)が高い
  • 先祖代々深い付き合いがある
  • 生前に「授戒」「五重相伝」「灌頂」などの儀式を受けた
  • 院号など良い戒名がついている

などで御布施の金額が上がったりします。一概に言えない部分も多いのですが、お布施の金額を聞いて「少し高いな・・・」と思う場合は上記のどれかが絡んでいることが多いです。

寺院の格式(寺格)が高い

お寺にも格式・ランクはあります。総本山や本山のお寺では格式が上ですし、それらの元で活動されている寺院(末寺)であれば格式が下であったりします。その地域の同じ宗教・宗派をとりまとめているお寺であれば寺格も上なので、お布施が上がるのは分かります。

先祖代々深い付き合いがある

先祖代々から檀那寺とのお付き合いがある場合は、今までもその金額を納めてきたから同じ金額で合わせているというケースです。そして歴史の古い寺院(特に地方)では地域で御布施の金額が決まっていたりします。

また昔の金額から変わっていないケースも多いため「高い・・・」と感じてしまうことが多いです。

戒名との関係性

  • 生前に「授戒」「五重相伝」「灌頂」などの儀式を受けた。
  • 院号など良い戒名がついている。

生前に「授戒」「五重相伝」「灌頂」など宗旨ごとの特別な儀式(修行)を受けている場合が多かったりします。また、それによって寺院への貢献ということで一般的な戒名より良い戒名が付いたりもします。特別な儀式を受けるのにもお金がかかるのですが、通常よりもよい戒名なので御布施の金額が上がるケースも多かったりします。

院号や居士号(大姉号)など最上級の戒名については正直、家柄や寺院への貢献(寄付金)などの関係が多いように感じます。寺院の改修工事であったり、住職の襲名時であったり、そのた寺院で行われる儀式であったりなどなど。

しかし寺院への貢献はお金が全てでは無いという宗教者もいらっしゃっいます。例えば毎日お寺の草むしりや溝掃除をしてくれてた方には良い戒名を授けたというお寺様もいらっしゃいました。

逆に付き合いがほとんど無いのに、良い戒名をいくらかかっても良いから付けて欲しいという方もいます。戒名についてはお金が関係する部分としない部分があるといえますが、お金で買えるケースも多かったりします。

以上のことが御布施の差であったり高くなる理由となります。7

戒名料について

「院号」や「居士号」を付けてもらうなど、良い戒名をお寺様に依頼した場合は具体的な金額を確認しておきましょう。後で驚くことになりかねません。本来、戒名はお金で何とかなるものではないので、高額になっても文句は言えません。

御布施が高いといわれる理由や背景

昨今では家族葬の増加で葬儀費用の単価が下がっています。また、安い葬儀費用を売りにしてCMやネット広告などで葬儀社を紹介してくれる業者も増加しています。

葬儀は今までみたいに高いお金を出さなくても行えるという風潮が世に出回っています。そしてインターネットで安く宗教者(寺院)を紹介してくれる業者も増加しております。

「お坊さんを5万円で紹介します」というのがお坊さん紹介サイトでの代名詞ともなりつつあります。また世代が変わり宗教への価値観の低下や興味を持つ人が減っているということも背景にあります。

何と無しに家に仏壇があり、いざ親の葬儀となると「別に自分は信仰していないのにお坊さんを呼ばなければならないのか?」「御布施が高すぎる」などとなってしまうのは仕方がないとはいえます。

宗教に興味が全くない場合は二日で15万円でも高いと思う方もいらっしゃるのも当然だと感じます。

葬儀社と寺院は比例している部分が多く、昔に比べて費用は下がっているけど高いと言われる時代になっています。

提示金額が高すぎて払えない場合や高いと感じた場合について

宗教者によっては具体的に「〇〇万円です」と言ってくれる場合と「気持ちで結構です」など料金を教えてくれない場合があり、良く御布施金額の相談を受けます。

はっきりとした金額を言ってくれた方が助かる場合もありますが、たまに高額な料金を言われてビックリされる方もいます。

一例ですが、「お布施を50万円納めて下さいと言われたけど、高すぎて払えない。。。」という相談がありました。

こちらはお客様に色々とお話を聞かせて頂きましたが、やはり地元の方で先祖代々の檀那寺であり、良い戒名を授かっていました。しかし、説明もほとんど無く金額を提示されたのでビックリされたのでしょう。

結局は提示された金額をお渡ししていましたが、納得はいっていない様子でしたね。。。

この時は、お寺様の説明不足だったのかなと感じました。

お布施などお金に関わる相談は基本葬儀社がどうの言うことではありませんが、寺院に直接は言えない方やワンクッション置いてからお寺様に言いたいという方もいます。

納得がいかずどうしてもアドバイスをして欲しいと言われた場合、お布施に関しては

・お布施を待ってもらう

・分割で支払う

・事情を正直に説明し、もう少し安くしてもらう。(はっきりとその金額は払えないと言う)

の2パターンをお話させて頂くことがあります。寺院を変えるや寺院を呼ばないというのは最終手段なのでこちらではご紹介いたしません。

【待ってもらう】
御布施を渡すタイミングは葬儀前、葬儀後が一般的ですが待ってくれることがほとんどです。提示された金額を支払いたいけど今は手元にないという場合は寺院に「後日でもいいですか?」と伝えましょう。

【分割で支払う】
提示された金額を払いたいけど一括では払えそうにない場合は分割での交渉をしましょう。分割での御布施の受け渡しはほとんどありませんが、その金額を渡したい場合は方法として全然アリです。今後の宗教者とお客様の関係性にとって一番良い方法だと思います。

【値引き交渉】
事情により思ってたより高くて払えない・払う気が無い場合は値引き交渉です。はっきりと予算を伝えるのが良いのですが、受け入れてくれない場合もあります。生前に特別な儀式を受けていたり、一般的な戒名より良い戒名がついていたりすれば金額が上がるので、値引き交渉というのは不謹慎かもしれませんが、非常識では無い値下げ金額を交渉してみるということもアリです。

御布施が少ないと言われた場合は?

裏話であり実体験でありますが、私自身お坊さんに呼ばれて「今回の御布施は施主から何か言われました?」など、あきらかに不満な感じで寺院から聞かれることもあったりします。

そういった場合私は「御布施の金額を伝えられましたか?」と聞くのですが、「お気持ちでよいとは言ったけど・・・。」「地域で決まっているのでそれに合わせてお願いしますと言った」という答えが必ず返ってきます。

その場ではお坊さんに直接言いませんがそれは寺院に非があると感じます。

  • 気持ちでよいなら文句を言うな。
  • 地域でと言っても社会人になってすぐ地元を離れたら地域の風習なんて分からない。

と私は思います。提示された金額よりも少ない金額を入れて渡しているのであればお客様に非があると思いますが、そうでなければ寺院がはっきりとした金額を伝えるべきです。

いくら御布施の金額を伝え辛いのであろうと、受け取るのは自分なのですからハッキリ金額を伝えるべきです。また、ごく稀ですが葬儀社さんから御布施の金額を伝えてくださいと寺院から言われたこともありますし、少し少ないので追加が必要だと伝えて欲しいと言われたこともあります。

「は・・・!?」と思いましたが・・・。

もし御布施の金額を提示されていない、もしくは気持ちでいいといいつつ寺院から「お金が少ない。」と言われた場合はハッキリと「そんなの知りません」と伝えればよいです。

しかしながら気持ちでよいと言われた場合葬儀社に相談してみたり、地域で決まっているからと言われたら地域の親戚に聞いてみることがお互いわだかまりがなく今後もお付き合いできるとは思います。

まとめ

こちらではお葬式に来てくれるお坊さんの御布施が高すぎたり、払えない・払いたくない場合であったり「御布施が少ない」と言われた場合の対処法などについてご紹介いたしました。

宗教者とお客様のトラブルは「お金」に関する事が多いのは事実です。。。

万が一このようなケースがあった場合こちらのページを参考にしてください。

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